ウィルソン、ヘンリー【ジュエラー/メゾン】
Wilson, Henry
イギリスの建築家にして彫刻家、メタルワーカー、さらにジュエラーでもあったヘンリー・ウィルソン(1864-1934)は、アーツ・アンド・クラフツ・ムーヴメントのリーダーの一人であった。ジュエリーに対する彼のデザインは非常に独創的なもので、自分の技術について彼は著書『シルバーワークとジュエリー』の中で論じている。ルプセワークを駆使しプリカジュールで装飾した彼のジュエリーの多くは、自然からのアール・ヌーヴォーのモティーフを強調したものだが、彼は同じく宗教的なデザインや中世的な寓意や象徴主義的なデザインでも知られている。彼の成功は、アーツ・アンド・クラフツのリーダーにもかかわらずそのルールを打ち破ってプロの職人に製作を任せた点にある。