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三博士の礼拝のカメオ

制作年 16世紀
制作国 イタリア
制作者 未詳
素材 アゲート
サイズ L72mm, W59mm

作品説明

積層サードニクスのカメオは聖書の中の『聖マタイ』2、1およびそれ以降のページ、三博士あるいは三賢者を示す一節を図示したもので、彼らはベツレヘムの馬小屋で生まれたユダヤ人の王に敬意を表するために東方から旅してやって来た。ここでは、彼らは聖母マリアの膝の上に座って彼らが捧げる贈り物を受け取っている幼児のキリストの前にひざまずいており、聖ヨセフとひとりの牧師に見守られている。彼らは馬小屋の屋根の上に見える星によってそこへと導かれてきた。背景には彼らの従者から3人の御者、1頭のラクダ、そしてその向こうに海港に停泊している船があり、一方で空には讃美歌を謳う3人の天使の聖歌隊がいる。グラウンド・ラインの下の補助的なシーンは、一人の司祭によって番をされる火を灯された祭壇の前にひざまずく3人の人物を示している。これらのシーンは、このハードストーンのブラックの層に残された盛り上がった縁に囲まれている。イタリア製、16世紀。

解説

宝石彫刻のアートは古典的な歴史と神話からのキャラクターとシーンの描写を起源としたのに対して、このルネサンスのカメオはキリスト教からインスピレーションを受けている。紀元4世紀に指針となる古典の先例を伴うことのないまま宝石彫刻の表現手段に導入され、ビザンティウムや中世、ルネサンスのアーティストたちは特にキリスト教のイコノグラフを展開した。ここでは、伝統的に1月6日に祝われる聖書の公現祭のシーンが、教会のために描かれたこの主題のより大きなヴァージョンと関連するもので、さらにミニチュアのフォーマットへと凝縮されたものである。この彫刻師は、背景と縁、人物像に対して、また馬小屋の屋根と星、聖母マリアと三博士の着衣にハイライトを付けるために積層アゲートのブラックとブラウン、ホワイトの異なった層を活用することによって自らの熟練を示した。