作品名 | オパールリング |
制作年 | 1900年頃 |
制作国 | フランス |
制作者 | ルネ・ラリック |
素材 | ゴールド、エナメル、オパール |
緑色のエナメルで装飾され幅が広がったゴールドの爪が、縦長のオパールを留めたリング。
小品ではあるが、このリングにはラリックの特徴全てがよく顕れている。ゴールド、卓越したエナメル細工、そして彼のお気に入りの石でもあったオパールが使われている。ラリックはジュエリーに使う石を選ぶ時、石そのものの本質的要素によって選ぶのではなくて、石のもつ審美的要素で選んでいる。オパールが不幸を運んでくるという迷信をラリックは否定している。虹色の光が溢れ出る大きなオパールは、人々の注目を集め、このリングを着けていた人のアーティスティックで型にはまっていない趣味のよさを表している。
ジュエラーとしてのキャリアでは後期にあたる1900年頃から、ラリックはリングを創り始めた。ティアラ、櫛、ペンダントに比べると手頃な価格ではあるが、この天才的要素が顕著にあらわれたリングは大変人気があった。この特徴のあるデザインはオパールリングだけではなく、パールリングにも使われている。