制作年 | 1780年頃 |
制作国 | フランス (推定) |
制作者 | 未詳 |
素材 | ダイヤモンド、ルビー、ゴールド、シルバー |
サイズ | L38mm, W32mm |
この下に向かって飛翔する鳩の表面には、ローズカットダイヤモンドがパヴェセッティングされ、翼の裏側にゴールドで彫刻が施されている。くちばしにはルビーがセットされている。
クロスに代わるものとして、フランスの、特にノルマンディの女性たちは精霊を象徴化したペンダントを首から提げた。この美しい象徴性は聖書のエピソードに関連したもので、旧約聖書では神は一羽の鳩を大洪水の後の平和の兆としてノアにつかわし、新約聖書ではキリストの洗礼に際して天界から舞い降りた。1578年にアンリ3世が創設したサンテスプリ騎士団によって着用されたオリジナルを、18世紀のジュエラーが模倣したものである。
それらの「サンテスプリ(Saint Esprit)の多くがグラスペーストをセットしたものであることから、このようなダイヤモンドによる例は例外的といえる。