作品名 | シュトラウス、アラール・エ・メイエ作 アール・デコ シノワズリーのブレスレット |
制作年 | 1925年頃 |
制作国 | フランス |
制作者 | シュトラウス、アラール・エ・メイエ |
素材 | サファイア、ルビー、エメラルド、ダイヤモンド、プラチナ |
サイズ | L188mm,W26mm, H4mm |
ミルグレインを施したプラチナとダイヤモンド、色のある貴石によるブレスレットは、カリブレ・カット・サファイアの細いバンドでアウトラインが付けられ、その中にオープンワークのフリーズ(帯状彫刻装飾)になった中国の川の風景画が収められている。雲がパゴダ(仏塔)や橋、木々の上に浮かんでおり、水面には1艘のジャンク(木造帆船)が帆を上げている。
ベル・エポックの伝統的なデザインから方向を変えて遠ざかったアール・デコ時代のジュエラーたちは、インスピレーションに他の源泉を求めた。極東は、ここに描かれているように極めてポピュラーで、ジェイドで製作された数多くの製品によって確認される通りであるが、またここにあるように、陶磁器や漆製品に描かれた中国絵画からも借用された。典型的にアール・デコである点は、コントラストしたカラーにある。カット――ファセット付とカボション――による、使われているシェイプのヴァラエティの多さがあり、それらが上下に配した厳格なサファイアのブルーの縁取りの中に収められている。シュトラウス、アラール・エ・メイエは最も成功したパリのアール・デコ・ジュエリー工房の一つで、ヴァニティ・ケースを専門としたが、ここにあるように多くがシノワズリー・スタイルのもので、ヴァン・クリーフ・アンド・アーペルやカルティエといった会社用に製作された。