作品名 | ビザンティンのクロス |
制作年 | 8世紀~11世紀 |
制作国 | ビザンティン帝国 |
制作者 | 未詳 |
素材 | ゴールド |
サイズ | L66mm, W45mm, H7mm |
ビザンティンのイエロー・ゴールドのクロスには両手を広げてローブをなびかせるキリスト像がイングレイヴィングで彫られているが、ギリシャ文字の銘刻は非常に磨耗しておりキリストを指すXだけが判読できる。
紀元4世紀にコンスタンティヌス皇帝によってローマ帝国の首都として創建されたコンスタンティノープルは、ここにあるように、同時代のローマのジュエリーに由来する製品を製作した。
クロスは、キリスト教の最もパワフルなシンボルであるが、奇跡的な幻影の記憶としてビザンティン帝国において広く採用された。それは紀元312年にコンスタンティヌスの前に出現したものだが、マクセンティウスとの戦い直前のことであった。空を背景に輝きわたるクロスにはギリシャ文字で「これによりて勝利せよ」と銘刻されていたが、それに続いて勝利を得たことから、以来ビザンティン帝国で崇められ、建築や芸術作品、ジュエリーを飾った。