作品名 | ピンクトパーズのフラワーパリュール |
制作年 | 1820年-30年頃 |
制作国 | 未詳 |
制作者 | 未詳 |
素材 | ゴールド、エメラルド、ピンクトパーズ |
このマットと鏡面仕上げのカンティーユによるゴールドのパリュールは、トップ&ドロップの一対のイヤリングとネックレス、ピンクトパーズをセットしたセヴィニェブローチ1個から成り、エメラルドがそのブローチの各先端と、ネックレスにグラデュエーションさせて配したピンクトパーズによるオーバルのクラスターは両脇にブドウの房が配され、そこからつい下がる小さ目のクラスターの先端にはイヤリングとブローチのものに似たドロップがついている。
このタイプのパリュールは、セットものとしてデザインされた様々なアイテムとともに、あらゆる公式の場で着用されたことであろう。これらのピンクトパーズは恐らくブラジルから輸入されたもので、ゴールドのセッティングと特別に美しく調和すると考えられていた。低いネックラインのセンターにピンで留められるこのブローチに与えられたセヴィニェという名称は、17世紀後期の著名なフランスの書簡作家であるマダム・ド・セヴィニェに由来するもので、ロマン主義の時代のジュエリーを特徴付ける歴史と結びついたものに対する嗜好である。