作品名 | ヘレニズム アルテミスのインタリオを伴うダイアデム |
制作年 | 紀元前4世紀後期-紀元前3世紀 |
制作国 | ギリシャ |
制作者 | 未詳 |
素材 | アメシスト、エナメル、ゴールド |
サイズ | L150mm, W130mm, H30mm |
この複雑にして豪華なディテールは、この作品の作者の完璧な技量を証明しており、それは正にヘレニズム時代のギリシャ人ゴールドスミスの傑作である。撚ってビーディングを施したゴールドのワイヤーで縁取ったフィリグリーのダイアデムは、裏側にゴールドのシートで補強されている。ゴールド・ワイヤーの縁取りの内側は、随所にエナメルを象嵌し、すべてゴールドで作られた、繊細な花々とアカンサスのつる、パルメット(小型のヤシ)といった透かし細工のハートと螺旋形のモティーフによるふんだんな植物の装飾が施されている。このダイアデムの中央部は、そのセンターとして垂直に配したオーヴァルのアメシストを伴うヘラクレス・ノットとして示された。そのアメシストには、左向きの横顔の女性の胸像が巧妙に彫り込まれており、彼女は背中に担う矢筒のおかげでアルテミスと特定することができる。このダイアデムの丸みを付けた両端には、ループが備えつけられている。