作品名 | ルビー&ダイヤモンド リング |
制作年 | 1950年頃 |
制作国 | 未詳 |
制作者 | カルティエ |
素材 | プラチナ、ダイヤモンド、ルビー |
プラチナのリングは、両ショルダーの先端のバゲットカットダイヤモンドがスクエアカットダイヤモンドとルビー各石ずつをセットしたベゼルを支えている。
第二次世界大戦後の産業国の繁栄が、高価なダイヤモンドとルビーをセットしたこの印象的なリングに反映されている。女性たちはリングの重さで指が重たく感じられるのを好んだが、そうしたリングは彼らの富を表すとともに、会話の中の手振りや長いシガレットホルダーを持ったり、ヴァニティケースから取り出してメイクアップをしたり、テーブルでカードゲームをしたりといった場面で、手元へと注意を惹きつけたであろう。このルビーの深く燃えるようなレッドは、隣のダイヤモンドの白いブリリアントな輝きとのコントラストで強調されているが、またそれはこのデザインの真価をあらゆる角度から認めることができるようになっている。モダニズムの断固たる表明であるこのリングは、同時代の建築のあからさまな、経済的な性格を反映している。