作品名 | 古代ローマ製のカメオ付きゴールド・ネックレス |
制作年 | 3世紀頃 |
制作国 | 古代ローマ |
制作者 | 未詳 |
素材 | アゲート、ゴールド |
ゴールド・ネックレスを構成する49個のパーツは、それぞれ尾と尾を接する小鳥がエンボスで施されて裏側のワイヤーのループで連結されており、オニキスによる女性のカメオをセットしたセンター・プラークに繋がっている。そのドレープをまとった胸像は、髪が首の付け根の“キンク”(よじれ)まで垂れる長い巻き毛に結われ、左向きの横顔を見せて撚ったロープの縁飾りに囲まれている。かつては2つの先端飾りで留められていたものだが、ひとつが失われている。
J. スパイヤーの『フェレル・コレクションの財宝』(2010年刊)42ページ、no. 16によれば、ここにあるようなエンボスされた小鳥のエレメントを伴うものを含む同じようなネックレスは、フランスやスイス、ブルガリア、エジプトといったローマ帝国全域の様々な地域で着用された。この目立った髪形の肖像カメオの胸像は、マーティン・ヘニングによってカタログ『満足にたるカメオ』(1990年、オクスフォード刊)のno.68-95にまとめられたグループと肩を並べるものである。