制作年 | 16世紀後半 |
制作国 | ヨーロッパ |
素材 | エナメル、ダイヤモンド、ゴールド |
サイズ | L8mm, W20mm, H18mm |
フープ部分はショルダーの一部と一体化している。渦巻模様がチェイシングされ、かつてはエナメルが施されていたショルダーがテーブルカットのダイヤモンドをセットした上部の四葉型ベゼルをささえている。花弁にはゴールドの飾りを残してブラックエナメルが施されている。ベゼルの裏側にもかつてはエナメルが施されていたと考えられる。
四葉型のリング、精緻なショルダーをもち、チェイシングとエナメルに飾られた花弁はルネサンス時代のゴールドスミスたちの大きな挑戦を表しており、彼らが職人のギルドに入る許可はこのような作品を作ることが出来る技術にも左右されていた。イタリアのオルヴィエートのようないくつかの都市では、ゴールドスミスのギルドの旗には、クラフツマンシップの象徴としてダイヤモンドのリングが載っていた。ルネサンス時代の匠の技の典型は、リング裏側の見えない部分における装飾の上質さであった。