作品名 | 天使たちの礼拝のロケット |
制作年 | 17世紀中期 |
制作国 | 未詳 |
制作者 | 未詳 |
素材 | ゴールド、ガラス、シルバー、エナメル、ルビー |
ゴールドとシルバーの楕円形のロケットは、表側は外縁に施されたブラック&ホワイトの装飾がルビーのラインを囲み、その中にガラスのカバーで覆われたキリスト降臨の場面がエナメルで描かれている。馬小屋の中で2人の天使が聖処女マリアと聖ヨセフに見守られている嬰児キリストを礼拝している場面である。裏側は様々な色の花模様がエナメルで描かれている。
17世紀を通じてヨーロッパのカトリック教会派の国々では、宗教がジュエリーにテーマを与え続けた。
バロック派の絵画の巨匠たちが描いた油絵のミニアチュール版は、時計のケースやロケットを装飾するために模写された。このような実例は敬虔深くあることに加えて、植物学を応用した装飾手法への情熱を如実に物語っており、単色で不透明な地に幅広い色使いで仕上げられた装飾は、ブロワのジャン・トゥータンと結びつけて考えられている技術である。