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翼を持つドラゴンのペンダント

制作年 16世紀後期
制作国 スペイン(推)
素材 エナメル、エメラルド、ゴールド
サイズ L99mm, W41mm, H34mm

作品説明

エナメルを施したゴールドとエメラルドをセットしたペンダントは、翼の生えたドラゴンを象っており、その鱗にはグーンエナメルが施され、前面と裏側の翼も同じくグリーン・エナメルが施されてホワイト・エナメルで縁取られている。赤い舌、白い歯、尻尾は爪で捉えたトカゲの回りにカーヴを描き、ファセットを付けたエメラルドで美しく飾られている。両翼を吊り下げる、盛り上がったラウンド・コレットに収められたファセットを施したエメラルドを随所に配した2本のチェーンは、共にエメラルドをセットした細いチェーンを伴うブルーのストラップワークによるカルトゥーシュ(額)に取り付けられている。

来歴

ロスチャイルド・コレクションからの宝物、サザビーズ・ロンドン

解説

このペンダントは、現在ロンドンのグリニッジにあるレンジャーズ・ハウスに収蔵されている元サー・ハロルド・ウェルナーのコレクションに入っていたもうひとつの翼の生えたドラゴンと関係(P. ミュラー著、1972年刊の『スペインにおけるジュエリー』、33ページ参照)が近く、エルナン・コルテスと結び付けて考えられる奉納ジュエリーを髣髴させるもので、前掲書57ページのプレートIに掲載されているグアドループのノエストラ・セニョラー修道院からのものである