作品名 | 花のバスケットのプレゼンテーション・ジュエリー |
制作年 | 1770年頃 |
制作国 | 未詳 |
制作者 | 未詳 |
素材 | ゴールド、エナメル、エメラルド、ルビー、シルバー |
ゴールドとシルバーの花のバスケットは、ゴールドワイヤーによるバスケットの正面に2列にテーブルカットダイヤモンドが、花と葉には色石がセットされており、これを捧げるホワイトエナメルで塗られた手は、手首にレースを模したゴールドの袖を伴う。ゴールドは裏打ちされている。
このジュエリーの魅力は、若さと愛、幸福のシンボルである花のバスケットとそれを捧げるエレガントな手の仕草によるものである。ブーケ、バスケットなどで表現される花のテーマは、愛と友情を込めて差し出された手によってそれを強調している、珍しい仕上がりである。
記録に残るこのような手のモティーフの実例は、花との組み合わせではないものの、1772年にロンドンのオークションにおいて売却された。「ゴールドにエナメルを施したヘアピンは、ダイヤモンドで装飾された手の形をしており、ダイヤモンドで取り巻かれたパールのドロップを有している」と記録されている。D.スカルスブリック著『イギリスのジュエリー、1066-1837』(1994年刊)276ページを参照のこと。