1930年代にフォルムと色彩に変化見せたジュエリーのスタイルは、サーティーズとして括られる。20年代の色彩のコントラストから、大きく重々しくなったジュエリーにはダイヤモンドが使用され、ホワイト・ジュエリーの時代の観を呈した。貴石や半貴石、ハードストーンのマルチカラーの組み合わせは、落ち着いた単色または2色の組み合わせに凌駕される。多用途性がより一層追及され、バンドーは複数のブレスレットやクリップ、ブローチ、チョーカーに分かれた。二次元的、幾何学的なフォルムは、次第に三次元的、曲面的へと移行する。1937年頃にはゴールドが大規模に復活し、一時的ながらプラチナの支配に終焉をもたらす。スネーク・チェーンや“ガス・パイプ”チェーンが流行し、ヴァン・クリーフ&アーペルのハニカム・ブレスレットは40年代を通じて製作された。同社の画期的なインヴィジブル・セッティングは、色彩豊かな立体ジュエリーを完璧な形で実現した。