カステラーニ、フォルトゥナート・ピオ【ジュエラー/メゾン】
Castellani, Fortunato Pio
19世紀に活躍したローマの古物商にしてゴールドスミス&ジュエラーのフォルトゥナート・ピオ・カステラーニ(1794-1865)は、エトルスカン・ジュエリーのスタイルを復活させることに専心し、様々な技法を駆使したゴールド・ジュエリーで有名となる。古代エトルリアのジュエリーに関心を深めたのは1820年代の後期のことで、失われた技法であるゴールドのグラニュレーションの復活に心血を注いだ結果、息子のアレッサンドロ(1823-1883)およびアウグスト(1829-1914)とともに模造の製作に成功し、世界的に有名となった。引退後は息子たちが仕事を考古学スタイル・ジュエリーから、ビザンチンおよびカロリング朝スタイルにまで広げた。そのジュエリーの多くは大英博物館やヴィラ・ジュリア、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館に買上げられる。同社のジュエリーはイギリスで非常に人気を博すとともに、イタリアやフランス、アメリカでも広範に模倣された。