ショーメ【ジュエラー/メゾン】
Chaumet
1770年頃エティエンヌ・ニト(1750-1809)によって創立されたパリの主要なジュエラー。リュ・サントノーレの彼の店の前で起きた馬車事故が彼の成功の端緒となったのは、助けた負傷者が当時の第一執政ナポレオン・ボナパルトであったからである。ナポレオンは感謝の意を自らの皇帝戴冠式の剣の製作をニトに用命することで示した。ニトのメゾンは1830年にはルイ・フィリップの御用達ジュエラーにも任命され、それ以来国際的な知名度を獲得した。1815年まで同社はエティエンヌ・ルニョ・ニト(1779-1853)と息子のフランソワによって、次いでジャン・バティスト・フォサン(1786-1848)と息子のジュール(1808-69)によって運営された。1862年にジャン・プロスペル・モレル(1825生)が経営権を取得し1889年まで続くが、同年、1874年以来モレルの許で働いてきたパートナーにして娘婿のジョゼフ・ショーメ(1854-1928)が仕事を引き継ぎ、現在の社名に改まった。その息子のマルセルがメゾンを継ぎ、さらに彼の息子のジャックとピエールが継承した。本店はパリのプラス・ヴァンドーム12番地で、1875年以来ロンドンにも支店を開設し、現在は世界各地に支店を展開する著名なインターナショナル・ジュエラーである。