1837年にチャールズ・ルイス・ティファニー（1812-1902）とジョンB.ヤングによってニューヨークに創立された主要なジュエリー・メゾン。当初は安価な品物を扱う雑貨店であったが、やがてジュエリーやダイヤモンド、時計へと商品の幅を広げた。1841年にティファニーとヤングはヨーロッパに渡り、大量かつ重要なジュエリー・コレクションの買い付けを行う。1853年、ティファニーが全株式を取得して現在の社名となった。1868年にはシルバーのメーカー、エドワードC.ムーアの会社と合併するが、ムーア自身は1851年からティファニーのデザイナーを務めており、日本スタイルの導入に影響を与えてきた。1886年には、ダイヤモンドのソリテア・リング用として知られるティファニー・セッティングを考案する。チャールズの息子のルイス・コンフォート・ティファニー(1844-1933)はアメリカにおけるアール・ヌーヴォー・スタイルの初期の代表的人物でガラスの造形家として知られるが、1900年に父親の会社に参加した。ジュエリーおよび宝石、シルバーウェアで著名となった同社は、1940年に繁華な通りとして知られる現在地のフィフス・アヴェニューに移転。現在はアメリカ国内だけでなく、世界の主要な都市に支店を展開する主要なインターナショナル・ジュエラーである。